お互い全盛期の活躍時代が重なるイチローと松坂大輔がですが、二人はライバル関係にありました。
幾度となく対決した二人は同じサムライJAPANのユニフォームを着て世界一を勝ち取ったこともありす。
年上のイチローが松坂投手にしゃべりかけている所が映されましたが、何を話しているかがよくわかりませんでした。
「深い所でなめている」とイチローが放った言葉に釈然としない松坂大輔。
イチローが特別なライバル関係と認める松坂大輔に苦言を言った理由と、深い所でなめているの意味はその後の二人の現役生活から読みとることができそうです。
イチローが松坂大輔に苦言を言った理由はなぜ?
2006年二人は初めて開催されるWBCにサムライJAPANのメンバーに選出されました。
すでにメジャーでプレイしていたイチローは感情を表に出すことはめずらしいのですが、この大会でのチームリーダーを自覚していたので、表情豊かに声をだしながら日本ラウンドへの練習を盛り上げていました。
テンションの高いイチローが、松阪大輔と会話する場面がありました。
野球人どうしの何気ない会話なのですが、イチローが笑みを浮かべながら真顔で投げかけた言葉に、松坂大輔の顔から笑顔がなくなり早くそのばを逃げ出したいようすでした。
カメラが捕らえたこの短いシーンから、あれは苦言だったのだではないかという憶測が生まれています。
なぜイチローはそんな言葉を松坂大輔一人に投げかけたのか。
受け取った松坂大輔はどうして顔面蒼白に追い込まれたのか。
答えはWBC前の諸々の事情から導き出す頃ができるように思われます。
同じサムライジャパンの同志として、一緒に練習を始めた時にイチローは松坂大輔の体格の変化に気が付いました。
少し練習に慢心だった松坂大輔を見てイチローがやんわりとたしなめた、というのが真相のようです。
これはJAPANを背負うチームリーダーを自認しているイチローだからこそ出来たことです。
松坂大輔もイチローから言われたの言葉なのでいつもより重くうけとめたようですね。
プライベートではお互いにやらかしていてたのでお互い様なのですが、上手くいかなかった調整法や自己管理法まで考えがおよんでいたのかは本人しか分からないのことなので推測の域をでません。
選手が練習中に声を出し合うことは普通のことですが、仲の良い選手同士が談笑する場面を見ることがあります。
イチローと松坂大輔が二人の雑談を切りとられたところを見ると不仲ではないことがわかります。
イチローが松阪大輔に投げかけた言葉。深いところでなめてるの意味や二人の関係を調査
イチローが投げかけた、深いところでなめている、という事の意味を松坂大輔はすぐに理解したようです。
松坂大輔ほどの選手が野球をなめているとは考えられません。
イチローもそれは分かっていたでしょう。
野球への取り組み方は方法論がちがいますが、超一流同士の二人は認め合っていました。
WBCの大会はお祭りではなく、シーズンと同じく神聖なところであるとイチローは考えていて様です。
松坂大輔がどう思っていたのかわかりませんが、身の入らない練習をする後輩の所作が歯がゆく見えたのだと思います。
毎年のシーズンに入る前の時期の大会なので、調整がむずかしく「ベストコンディションを作る努力を怠るな。」という意味で投げかた言葉ではないでしょうか。
これがリスペクトする後輩ライバルに送るイチローからのメッセージのようにおもわれます。
お互いに認め合うライバル関係
二人の初対決はルーキー松坂投手がイチローを三連続三振に抑えるという結果でした。
予想外の結末にに試合後の松坂投手の言葉は「自信が確信に変わった。」でした。
イチローも「勝負以外の楽しみができた。」とじぶんを鼓舞すると同時に真のライバルの誕生を喜びました。
この時から二人は切磋琢磨し合うライバル関係になりました。
イチローは三連続三振に抑えられたことに素直に実力を認める一方ではじめての怪物ルーキーに持ち球を全部なげさせて見極めていた事も事実です。
この語の日本での対戦では三振は一つしか喫していない事実があります。
やっぱりイチローはすごいですね。
同じものを背ってメジャーに挑戦するライバル関係
日本で二人の対戦を見ることが出来た期間は2年間で、短かったのは意外です。
2001年から先にメジャーに移籍したイチローは雑音をものともせず、開幕から打ちまくって走りまくり、打者としての活躍にはとどまらず、守備でも超一流で、外野からのレーザービーム返球が本塁をアウトにしたシーンは見る人々に驚きと感動をあたえてくれました。
獅子奮迅の働きで本塁打以外の打撃のタイトルを総なめにして、アジア人初の新人王とアメリカンリーグのMVPに選出されました。
野手として初めてのメジャー挑戦という事でイチローの実績があとからやってくるだろう日本の後輩野手の評価を占います。
日本人野手イチローがネガティブな評価を受ければ、続く日本人選手にも同じようなネガティブな印象を持たれてしまうでしょう。
イチローのメジャー挑戦は日本球界の未来を否応なく一人で背負うようなところへ追い込まれての挑戦になることを彼は受け入れました。
獅子奮迅の働きで活躍していたイチローに7年遅れて松坂大輔はメジャーにやってきました。
アメリカに先に来ている先輩投手の誰よりも、平成の怪物は活躍を期待されてのメジャー契約でした。
松坂大輔もまた自分の後に続く日本人投手の評判を背負うプレッシャーの中、敢えてそれをうけいれました。
イチローと松坂大輔は互い同じものを背負っていることを分かり合ってっていたようです。
ふたりの米国での関係は親しいという程ではなかったのですが、ごくたまに電話連絡を取り合う仲のようです。
高い次元でお互いが認め合う関係は引退後も二人の友好的な関係へと続いています。
イチロー松坂大輔の対戦記録
日本での対戦成績はイチローが抑え込まれている印象がありますが、34打数8安打の中で自身の100号ホームランを松坂投手から狙って打ったり、通産成績 打率.235 1本塁打は互角の勝負でした。
メジャー時代での対戦は、27打数7安打 打率.259とイチローがもりかえしています。
三振数を見ると日本で4つ、メジャーでも4つっと合計8つしかありません。
初対戦のときに三連続三振を喫した割に、合計が8三振というのも三振の少ないイチローらしくて興味深いですね。
イチローのバットコントロールの上手さが光りますが、特別な対戦では、ライバルをかなり研究していた事もうかがえます。
まとめ
イチローが松阪大輔に苦言を呈した理由はなぜなのか。
二人のやり取りや実績からライバルの内容を調査してみました。
ストイックに野球に取り組むイチローだからこそ自己管理の甘い松坂大輔に「深い所でなめている。」という苦言を言えたのだと思います。
その言葉の意味を分かりながら生かせなかった松坂大輔の野球人生でしたが、人間らしくて親近感さえ持ってしまいます。
イチローが唯一同じものを背負ってメジャーに挑戦してくる後輩をリスペクトしながらも、浮ついた態度をたしなめるために放った「深いところでなめている。」の意味は想像以上に重いものだとおもわれます。
引退後も二人は良い関係を保っていて、イチローが主宰する草野球チームに合流して話題になっています。
長い間、心地よい緊張感が味わえた二人のライバル関係にリスペクトの気持ちをささげたいですね。
イチローさん、松阪大輔投手。
長い間本当にお疲れさまでした。
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